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今回は初めてパロサントを使用してインシュレーターを製作しました。
油分が非常に多く、ペーパーの目詰まりに悩まされながらなんとか仕上げました。


木材としては珍しい色、香りから神聖な木として有名です。
今現在はカーキ色に近い色合いですが、加工前に日光がうっすら当たる場所にただ置いておくだけで緑に変化していく材料ですので、表面を保護しているとはいえゆっくりと緑色に変化していく筈です。

材料の反りや割れを取り矩手を出し、50mm×50mmの寸法に削り出し、17mmの長さに切り揃えました。
コバ面は8R、木口の面は2mmカット面仕上げとなっております。


仕上げの工程ですがワトコオイル ナチュラル色を塗り込みペーパー100番・150番・240番・320番・400番・600番・1000番・3000番で都度ウェットサンディングを行い、布で拭き取り、良く乾燥させワトコワックスを塗り込み乾拭きして仕上げました。
非常に艶やかな美しいインシュレーターに仕上がりました。

パロサントの音の傾向ですが、音の輪郭ははっきりとするのに耳に優しい音になるというのが1番の特徴だと思われます。
小型のバスレフで試聴しましたが、耳が疲れると感じた箇所が改善されており驚きました。
反応速度、響き、音の艶に関しては黒檀・本紫檀に迫るものがありますが、比較すると非常に穏やかな音です。
香りもほんのり甘く、音も穏やかですからリラックスして聴くにほ最適でしょう。
黒檀・本紫檀の様な強烈な銘木とは異なり、落ち着いた音です。
高音・低音・ヴォーカル、どこを聴いても美しく聴かせてくれる良い銘木だと強く感じております。


※インシュレーターを設置した事で機材そのものや再生される音が数ランク上になるという事ではなく、今までの余計な振動・周波数であったものから発生していた音が整えられた、または加えられた結果、以前より良く聞こえる様になったという様に捉えて頂ければ幸いです。

※メンテナンスについて※
私が製作しているインシュレーターはワトコオイルとワトコワックスで仕上げてあります。
出品する際には表面のオイル・ワックスはしっかり硬化しておりますが、時間が経つにつれて更に中まで浸透して硬化します。
完全に硬化しますと、更に響く様になります。
殆どメンテナンスフリーだとは思いますが、御心配な場合は蜜蝋ワックス等のワックスで磨いて頂ければ長く使用出来るかと思います。
艶が弱くなった場合は柔らかい布で磨いてあげて下さい。
※耐荷重について※
ごく稀に何kgまでのスピーカーに耐えられるのか？という質問を頂く事があります。
比重1前後の寸法60mm角のローズウッドでテストしたところ、プレスを1t掛けてもびくともしませんでした。
また部屋にスピーカーを設置したという想定で、四隅にインシュレーターを並べ、ベニヤを敷き、その上に120kgほどの鉄のプレートを乗せた事もありますが何ら問題はありませんでした。
私の所有するDS-3000は勿論、例えばですがJBLの4344の様な大型のフロアスピーカーであっても問題無く設置出来るかと思います。


また、高温多湿の部屋や土地で使用した場合は乾燥していても動く可能性がありますのでご了承下さい。
天然の材料を使用して製作している事を踏まえてノークレーム・ノーリターンでお願いします。